2010年07月17日
革命

この本を、これから農業をしたい方、今、現場で頑張っている方、日本のあり方に疑問を抱く方に、ぜひ読んで頂きたい。
司馬遼太郎氏と、以下の方々の対談集です。
日本の土地と農民について・・・・・・・・・野坂昭如
所有の思想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井紫郎
日本の土木と文明・・・・・・・・・・・・・・・・高橋裕
土地は公有にすべきもの・・・・・・・・・・・ぬやま・ひろし
現代資本主義を掘り崩す土地問題・・・・松下幸之助
初版発行:1980年・2007年改版4刷発行 『土地と日本人』・中公文庫・590円
590円と、ちょっとした心意気と、自分を生かす、この日本という国土への思いが多少でもあるならば、
「日本の国土を公有化すべき」という司馬氏のメッセージに耳を傾けて、今こそ、この問題を根本から考える必要があります。
社会主義とか、その思想は危険とか云ってる暇もないほどに、日本も、国土も、日本の暮しそのものが追い詰められています。
なぜ、こんなに 「ただ生きることが難しい」 国に日本はなってしまったのか? 年間3万人もの、わたし達の仲間や友人が自死という道を選ばなければならないような社会なのか? ただ、会社にいき、結婚して、子を産み育てることが困難な若者を生み出した社会の根っこにあるものはなんなのか???
わたしも、ずっと不思議で、謎だったことがあります。
「どうしては、家は、家族中が一年中汗水たらして、贅沢もしないで暮らしてるのに、こんなに大変で、農業やってると損だ!みたいな事を父が言うのか???」
「農家はサラリーマンよりも、一段低いみたいな意識が両親にあるのは、なぜなのか?」
「負け犬のように、~それでも、お客様の顔を見ると嬉しい~とか、云いながらも身体を泣かせて、市場に買い叩かれて、農業を続けても、ちっともよくはならない農業制度はなんなのか?」
「どんなにJA にこけにされても、農協の愚痴をあまり言わずに、農協様様でいる親世代の感覚の根っこにはナニがあるのか?」
「土地が売れると一気にお金が転がり込むが、そうして土地を手放してしまった村の人たちは、みんな、どこかに消えてしまう。」
「ダム問題は、30年以上、この土地でがん細胞のように常に問題になるが、解決しない。なぜ、ダムが必要で、それは本当にわたし達の暮しを好転させるものなのか???」
いろんな疑問の根っこにあるものが、初めて、この本を読んで、おぼろげながらも見えてきました。初めて読んだ時には斜め読みして、分からなかった部分も真剣に読んでみて、納得してます。
宮澤喜一氏が、「土地を公有化すべき」と自民党内で発言して、袋叩きにあっていたことも初めて知りました。菅政権の行方よりも、この国土の公有化について、この時代に発言する政治家が出てこないか? そう考えてます。
Posted by 松木うさぎ at 02:47│Comments(0)
│畑で考えたコト