2009年02月18日
西原理恵子
松木農園を継ぐに至った経緯は、先程書いた通りです。
では、なぜ? 無農薬? 自然農法か?
男や仕事で挫折して、引きこもっていた頃に西原漫画に出逢いました。 そして、福岡正信氏を知りました。 当時は
「へ~?」ってな感じでしたが、りんご売りを本格的に始めると、気になり始めました。
店番してると、直接お客様の顔を見ます。 この方達に本当に自信を持って売れる物だろうか?
もちろん父は、土作りにこだわり、減農薬・有機栽培をモットーにしてます。(除草剤も撒きません) それでも、年8回は消毒をしたり、化学肥料も多少は入れてます。 りんごの木は手がかかります。 木も古いので即効性のある栄養を入れないと、有機だけでは、ご贈答向きのりんごは出来ません。
そんなジレンマを感じつつ、日々、店番をしておりました。 兎のキャンプ仲間も子供を身篭って、妊娠期の栄養補給や離乳食にと、りんごじゅーすを買っていってくれます。 確かにじゅーすには一適もクエン酸もビタミンCも入れてません。
でも、消毒はしてます。 友人の子供たちや、そのまた子供たちにまで安心だと言えるりんごなんだろうか?
兎は不安になりました。 高校生の頃に、食品添加物のことを調べて、市役所までいったくらいの兎です。気にならないはずがありません。 キャンプ(県の不登校児対象キャンプ)を通じて、アトピーや食物アレルギーの子供たちとも接してきました。
なんとか無農薬・無化学肥料で、りんご作りは出来ないものか?
そんな時にNHKやネットで、木村秋則氏のことを知りました。 「これだ!!!」と思いました。
本を購入したり、友人に世田谷のナチュラル・ハーモニーという店舗に、りんごを買いに行かせたりしました。
(木村さんのりんごが手に入ります。友人は世田谷の下馬在住でした。)
お手紙も書きました。 講演会の日程を調べて、コンタクトをとっている状況です。
でも、木村氏も書いているように、その土地柄、気候にあった方法を探すのが一番です。
そこで、長野県内、市内で自然農法に取り組んでいらっしゃる方を探し始めました。
小諸の美斉津さんや、飯綱町の方達との出逢いがあり、少しずつですが、情報も集まり始めました。
従来の農業従事者の集まりに参加しても、得られない情報ばかりです。
現在の農業は、いかに労働時間を短縮して、効率化を図り、利益をあげるか? そんな方向に向かっています。
りんごのわいせい化や、新しい農機具の話には、全く興味が沸きません。
しかし、実際問題として、8年間、花実もつかずにりんごの木が枯れていったら、我が家はやっていけません。
現在抱えているお客様にも、毎年りんごを届けられなくなります。 そこで、今春から父がもう辞めようとしている畑を兎がもらって、実験していくつもりです。 木村氏が経験したように、周りの畑への影響もあります。 バッシングにも合うでしょう。
でも、現在、一般の方が口にされてるりんごはメタボなりんごです。 一日一個は食べろと全農やJAながのが推進してますが、あれは欧米のりんごの話です。 欧米では、
「りんごが赤くなると、医者が青くなる。」 という言い伝えがあります。
欧米のりんごは日本程の堆肥などをいれずにならせっぱなしの面が多いです。糖度も低いはずです。
NFG会(長野を農業から元気にする会・兎主催)でも、講師の西村様がおっしゃってましたが、欧米、特にヨーロッパのりんごは農薬なんかぶちません。 日本で当たり前のことが、全然通用しません。 オーガニックの基準も厳しいですが、それが当たり前です。 だから、酸っぱいりんごです。 色も形も見劣りするかもしれません。 でも、りんごってそういうものです。
そこで思ったのが、教育と同じだなァ~ということです。 枠にはめ、個性や実質を重んじるのではなく、教育者や親、消費者や栽培者の都合のいいものをつくる。 それは、本来の人間のあり方、りんごのあり方ではありません。
やっぱり、無農薬しかない! 兎は決心を固めました。 兎はもともと、自分に興味があり、心理学を専攻しました。それが職業としてやっていけるかは、当時は疑問でしたが、「心の時代が来る」 と県外への進学を両親に納得させました。
結局、向き不向きに気付き断念しましたが、当時からライフワークとして、心理学とは付き合っていこうと考えておりました。
病んだ子供たちと接していくなかで、何かしたいと頑張っていたことともつながります。
やりたいのは、自然農法を土台とした、食育だ! りんごは媒体にすぎない!
こう気付いた日から、腹が決まり、日々動き始めました。 身を削って、広告媒体にもアクセスし、兎の着ぐるみで街を闊歩してます。 何を言われようが、腹が据わったのでへっちゃらです。 笑ってもらってナンボ?と思ってます。
兎にしたのにも、きちんと訳があります。 冬場にりんごの苗木の皮を食べに来るもの・・・それは野うさぎです。
はっきり言って天敵です。 でも、春先には畑にうさぎの糞がいっぱいあります。 農業ってこういうものです。
天候や、動植物とつながり合って、食べ物は出来上がります。 土作りの基本は水と堆肥だと、常々、父が言ってます。
そして、農家さんにとっては当たり前のコト、
「りんごや野菜は、日照時間だけがどんな多くても、味ものらないし、色もつかない。お月様の月明かりの元で、寒暖の差があるからこそ、美味しくなる。」
「自然も、人間も、食べ物も一緒。 循環が大切!」
「りんご⇔お月様」 では結びつかないが、間に 「うさぎ」をいれると・・・
「野兎」 ⇔ 「りんご畑に出る:生物の糞と畑の土壌での循環」
「お月様」⇔ 「りんごの生育における夜間の気温:昼と夜の循環」
「りんご」⇔「うさぎ」⇔「お月様」
点と点が結びつきます。そして、「何でうさぎの格好なの?」 という問いかけから、こんな話をPRできるのでは? とお客様の少ない店舗で、一人頭を捻って考えました。
346Bar 「りんご売りの少女 うさぎvol1」_ http://www.youtube.com/watch?v=SVQ5UXaGD88
では、なぜ? 無農薬? 自然農法か?
男や仕事で挫折して、引きこもっていた頃に西原漫画に出逢いました。 そして、福岡正信氏を知りました。 当時は
「へ~?」ってな感じでしたが、りんご売りを本格的に始めると、気になり始めました。
店番してると、直接お客様の顔を見ます。 この方達に本当に自信を持って売れる物だろうか?
もちろん父は、土作りにこだわり、減農薬・有機栽培をモットーにしてます。(除草剤も撒きません) それでも、年8回は消毒をしたり、化学肥料も多少は入れてます。 りんごの木は手がかかります。 木も古いので即効性のある栄養を入れないと、有機だけでは、ご贈答向きのりんごは出来ません。
そんなジレンマを感じつつ、日々、店番をしておりました。 兎のキャンプ仲間も子供を身篭って、妊娠期の栄養補給や離乳食にと、りんごじゅーすを買っていってくれます。 確かにじゅーすには一適もクエン酸もビタミンCも入れてません。
でも、消毒はしてます。 友人の子供たちや、そのまた子供たちにまで安心だと言えるりんごなんだろうか?
兎は不安になりました。 高校生の頃に、食品添加物のことを調べて、市役所までいったくらいの兎です。気にならないはずがありません。 キャンプ(県の不登校児対象キャンプ)を通じて、アトピーや食物アレルギーの子供たちとも接してきました。
なんとか無農薬・無化学肥料で、りんご作りは出来ないものか?
そんな時にNHKやネットで、木村秋則氏のことを知りました。 「これだ!!!」と思いました。
本を購入したり、友人に世田谷のナチュラル・ハーモニーという店舗に、りんごを買いに行かせたりしました。
(木村さんのりんごが手に入ります。友人は世田谷の下馬在住でした。)
お手紙も書きました。 講演会の日程を調べて、コンタクトをとっている状況です。
でも、木村氏も書いているように、その土地柄、気候にあった方法を探すのが一番です。
そこで、長野県内、市内で自然農法に取り組んでいらっしゃる方を探し始めました。
小諸の美斉津さんや、飯綱町の方達との出逢いがあり、少しずつですが、情報も集まり始めました。
従来の農業従事者の集まりに参加しても、得られない情報ばかりです。
現在の農業は、いかに労働時間を短縮して、効率化を図り、利益をあげるか? そんな方向に向かっています。
りんごのわいせい化や、新しい農機具の話には、全く興味が沸きません。
しかし、実際問題として、8年間、花実もつかずにりんごの木が枯れていったら、我が家はやっていけません。
現在抱えているお客様にも、毎年りんごを届けられなくなります。 そこで、今春から父がもう辞めようとしている畑を兎がもらって、実験していくつもりです。 木村氏が経験したように、周りの畑への影響もあります。 バッシングにも合うでしょう。
でも、現在、一般の方が口にされてるりんごはメタボなりんごです。 一日一個は食べろと全農やJAながのが推進してますが、あれは欧米のりんごの話です。 欧米では、
「りんごが赤くなると、医者が青くなる。」 という言い伝えがあります。
欧米のりんごは日本程の堆肥などをいれずにならせっぱなしの面が多いです。糖度も低いはずです。
NFG会(長野を農業から元気にする会・兎主催)でも、講師の西村様がおっしゃってましたが、欧米、特にヨーロッパのりんごは農薬なんかぶちません。 日本で当たり前のことが、全然通用しません。 オーガニックの基準も厳しいですが、それが当たり前です。 だから、酸っぱいりんごです。 色も形も見劣りするかもしれません。 でも、りんごってそういうものです。
そこで思ったのが、教育と同じだなァ~ということです。 枠にはめ、個性や実質を重んじるのではなく、教育者や親、消費者や栽培者の都合のいいものをつくる。 それは、本来の人間のあり方、りんごのあり方ではありません。
やっぱり、無農薬しかない! 兎は決心を固めました。 兎はもともと、自分に興味があり、心理学を専攻しました。それが職業としてやっていけるかは、当時は疑問でしたが、「心の時代が来る」 と県外への進学を両親に納得させました。
結局、向き不向きに気付き断念しましたが、当時からライフワークとして、心理学とは付き合っていこうと考えておりました。
病んだ子供たちと接していくなかで、何かしたいと頑張っていたことともつながります。
やりたいのは、自然農法を土台とした、食育だ! りんごは媒体にすぎない!
こう気付いた日から、腹が決まり、日々動き始めました。 身を削って、広告媒体にもアクセスし、兎の着ぐるみで街を闊歩してます。 何を言われようが、腹が据わったのでへっちゃらです。 笑ってもらってナンボ?と思ってます。
兎にしたのにも、きちんと訳があります。 冬場にりんごの苗木の皮を食べに来るもの・・・それは野うさぎです。
はっきり言って天敵です。 でも、春先には畑にうさぎの糞がいっぱいあります。 農業ってこういうものです。
天候や、動植物とつながり合って、食べ物は出来上がります。 土作りの基本は水と堆肥だと、常々、父が言ってます。
そして、農家さんにとっては当たり前のコト、
「りんごや野菜は、日照時間だけがどんな多くても、味ものらないし、色もつかない。お月様の月明かりの元で、寒暖の差があるからこそ、美味しくなる。」
「自然も、人間も、食べ物も一緒。 循環が大切!」
「りんご⇔お月様」 では結びつかないが、間に 「うさぎ」をいれると・・・
「野兎」 ⇔ 「りんご畑に出る:生物の糞と畑の土壌での循環」
「お月様」⇔ 「りんごの生育における夜間の気温:昼と夜の循環」
「りんご」⇔「うさぎ」⇔「お月様」
点と点が結びつきます。そして、「何でうさぎの格好なの?」 という問いかけから、こんな話をPRできるのでは? とお客様の少ない店舗で、一人頭を捻って考えました。
346Bar 「りんご売りの少女 うさぎvol1」_ http://www.youtube.com/watch?v=SVQ5UXaGD88
Posted by 松木うさぎ at 21:55│Comments(4)
│信州を農業から元気にする会
この記事へのコメント
なるほど。
今に至る経緯がよく分かりました。
今に至る経緯がよく分かりました。
Posted by haru at 2009年02月18日 22:53
haruさん・・・わかって頂けて幸いです。なんともはやです。
Posted by りんご売りの少女 at 2009年02月18日 23:24
うさぎちゃんの思いがひしひしと伝わってきましたよ!
俺も何かやりたいなぁ・・・・
俺も何かやりたいなぁ・・・・
Posted by ゆたか at 2009年03月10日 18:56
ゆたかさん・・・お世話様です。え~いろいろやってるじゃないですか? 本当にやりたい事はやるべきです。 やってくと壁とかあります。それが自分を成長させてくれると思ってます。壁はでっかい程いいのかも?また呑みたいですね~。
Posted by りんご売りの少女 at 2009年03月11日 00:29